【講評あり】5月に食べたパフェ総合ランキング
« Si l’homme était parfait, il serait Dieu. »
(もし人間がパフェであれば、それは神であろう)
——ヴォルテール
こんばんパフェ〜〜〜(迎春)
5月はひさびさに諸用で東京に10日ほど行ったりして、人と会うたびにパフェを食べたりなどしていたところ月合計でパフェを7個も食べる機会に恵まれ、恵まれている身ですので、僭越ながら食べたパフェのランキングを発表させていただくことにしました。一位からの発表なのでだんだん悪口の割合が増えていくという、極めてヒューマニスティックな構成になっています。行くぜ。
お品書き
1位 ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ Remake Easy(3500円)

このRemake easyというお店は極めて怪しい商売モデルをしていて、「完全会員制・住所非公開」という、「そういう感じね〜〜〜」って感じのブランディングをしている。会員になるためには毎月の「会員権の抽選」に応募する必要があり、それをパスして月額3850円あるいは年額39600円を支払ってようやく「お店に行く権利」が手に入る。この金額にはパフェは含まれないので、純粋に文字通りお店に行く権利しか手に入らない。オプーナを買う権利もびっくりのノーパフェである。ちなみにRemake easyは東京に3店舗のほか名古屋、札幌、心斎橋、博多天神にも店舗があって、お店に行く権利は基本この各一店舗それぞれに行くことができる権利になっている。全店舗共通の恒常のいちごパフェと月替わりのパフェ、および各店舗限定のパフェの3種類が用意されていて、毎月違ったパフェを楽しむことができる仕様になっている。
この「プチブル的」という呼称がなによりもふさわしいだろうパフェ屋については存在を知りつつも「え~~」とか(「え~~」とか)思いつつ見(ケン)に回ってたのだけど、4月に転職2(ツー)をしたこともあってまあ行ってみてもいいかもな~~と思って4月分の抽選に応募して、するっと通過して幾ばくかの会員費が引き落とされ、晴れて私もお店(札幌店)に行く権利を手にしたのだった。やっぱり「完全会員制」とかいうブランディングのための"抽選"なのであって、実際には全員通ってるんじゃないですか? どうなんですか?
で、4月は忙しかったので5月に入って初めて足を運んでみたのだけど、ちょっとあまりにおいしい。この「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」は池袋店の店舗限定メニューをゴールデンウィーク限定で札幌店でも食べられるというキャンペーンで提供していたものなんだけど、なんというか、ほかで食べるパフェとは訳が違う素材のよさと品のよさがあって、本当においしい。パフェというのは果物とクリームとクッキーなんかをあわせて異なる層を形づくることで味覚と視覚と食感で楽しめる一品ながらにしてフルコースな食べものであって英語でいうパーフェクトが語源(フランス語のparfait)なのも当然と言ってしかるべき存在なわけですが、このパフェはその基本に忠実ながらもそれぞれの素材が極めて良質なもので作られていることでもはや別の次元に足を踏み入れていて、一口食べただけでそんじょそこらのパフェとの格の違いがわかる、一段階違う次元で勝負をしているといった気迫があって、かなりの衝撃だった。
上に乗ったピスタチオとフランボワーズ(要はラズベリー)のマカロンの濃厚ながら繊細な味わいも、濃厚ながら上品な甘さのピスタチオのアイスクリームやただ空間を埋めているだけではない主役級の生クリームもそれぞれに丁寧に説明したいところなのだけど、なかに生のライチのスライスが入っていたり、ピスタチオのフィナンシェが入っていたりと、とにかく素材にもこだわったうえでいくつもの楽しませる仕掛けが施されていて、これは流石に値段相応のパフェだと認めざるをえない。下に貼った画像のように意外と嵩があり、フランボワーズとライチとローズをあわせたソースを適宜かけて味に変化をつけながら楽しめるのは一品料理として相当に完成されているといった感じ。ペアリングのドリンクはイスパハン(スイーツ)をイメージして食用のバラを浮かべたりしているオリジナルカクテルで、これも順当においしい。でも花ってあんまり味しないですよね。あんまり花は味しなかったです。

こうやって写真を貼ると如実にわかることもあって、それはたとえば店舗の内装設計も含めてしっかりブランディングに含まれている、みたいなことだ。内装の間接照明主体の薄暗い雰囲気はたんにリッチでシックな「日常とは隔絶された空間」を演出するだけではなく、カウンターや個々のテーブル席にのみ強いスポットの照明を当てることで「素人でも必ず映える写真が撮れる」ようになっている。誰が行って撮ってもライティングが完璧な状態で撮ることになるから綺麗な写真になるし、それを各々SNSなどに流してくれればそれだけで「こんなお店があるのか」という立派な宣伝になる。客側としても綺麗な写真が撮れるので「写真で見たあの空間にいって、自分も同じサービスを受けられている/同じような写真を撮る側になっている」といった満足を得ることができる。よく考えられている。
カウンター席であれば目の前で出来上がっていくパフェを眺めたりすることも可能で、どこを取っても隙がない、非常に満足度が高いお店だと思う。ただやはりネックになってくるのは値段だろう。パフェひとつで3500円に、必ず頼む必要があるドリンクも大体1000円以上するので、一回の会計額は5000円程度になる。加えて少なくない会員費も払う必要があるので、月に1回しか行かないならパフェひとつ食べるのに8000円とかそれ以上かかる計算になる(月に何度も行ったり一度に2個とか3個とか食べたりするなら別だけど、それはそれで破産コースだ)。それでもそれだけの価値はあるかも......というパフェを提供してくるのは唯一無二の強みだと思う(実際札幌には佐藤とか佐々木みたいな有名パフェ店があるなかで、それでもレベルが違うと思う)ので、甘いものが好きなひとにはぜひ一度でも行ってみることをおすすめします。会員だと非会員のひとも連れて予約ができるので、パフェとかが好きな友人同士とかで1会員権だけ抑えておいて、毎月2人で行くようにする、とかすれば会員権は半額に抑えたりできるのでそういう手段もありなんじゃないでしょうか。諸フォロワーのみなさまにおかれましては札幌に来たときには「連れてけ!」って言われたら連れて行くので声をかけてくださいね。パフェ代は自分で払ってもらいますが......
2位 いちごと4種のベリーのパフェルージュ・ルージュ / 花のある棲家(2200円)

花のある棲家は新宿駅から徒歩8分くらいの新宿三丁目のビルのなかにあるカフェで、ハーバリウムみたいに沢山の花とか草(蔦)とかが飾ってあったり垂れ下がっている店内とかがグッドな雰囲気を醸している。かなりひさびさにあった友人と飲んだあと、話足りないし適当なところで甘いものでも食べたいね~となって「パフェ」とかで調べたら出てきたのだけど、結果ここのパフェは当たりです。
ワンドリンク制と夜には席料に500円かかるので、このいちごパフェとドリンクのセットでだいたい3500円くらい。抹茶のパフェ(2000円ちょい)は抹茶もつくからワンドリンクに含まれて大局的に見るとお得、みたいな案内もあったんだけど、さすがにメインっぽいこっちかな~と選んだんだけど、この値段で! という驚きがあるおいしさだった。いちごも上に乗ってるブルーベリーも新鮮でおいしいし(4種のベリーはブルーベリーにいちごを含めたとしてもそれ以外はなんだろう、底にあるやつかな......覚えてないが.....)、濃厚でちゃんとおいしくて驚くアイスクリームにカスタード、フィアンティーヌみたいなやつ、ベリーソースの層等々と基本をしっかりと抑えたうえでバーナーでパリッとさせたカラメルの層やマスカルポーネの層もあるのが意外性もあって面白い。ただこのマスカルポーネはその日たまたまそうだったのか酸味と塩味がちょっと強すぎる感じがあって、もうちょっと塩味は控えめな方がおいしいんじゃないかな......とは思った。この写真だとちょっと見えづらいんですけど底にあるフルーツとマスカルポーネの層の間にスポンジの層があって、間が宙に浮いてるみたいになってるのが面白いんですよね。総じて総合点が高かったです。
単純な味の総合点でいえばRemake easyが勝つんだけど、この世には貨幣経済というものがあって、あらゆるものはそれに包摂されていて、「おいしいけど高い」と「そこそこの値段でおいしい」はランキング上で十分に戦うことが可能な評価ポイントになっている。ただ、それを鑑みても1位と3位はRemake easyで、あいだに入ってこれたのは(5月に食べたなかでは)このパフェだけだった、というのはひとつの参考値になるんじゃないでしょうか。おすすめです。
ちなみにドリンクに頼んだのは北海道エルダーフラワーソーダとかいうやつで、これもおいしかった。エルダーフラワー(ハーブ)と北海道産はちみつを使った大人のリラクゼーションドリンク、らしく、なんか花の蜜をサイダーにしましたといった品のよい甘さと清涼感がある。柑橘系とは違った清涼感のある甘さというか。ツツジとかみたいなね。別に「品のよい」とか言っておけば何でもバランス取れるとか思ってないですよ。友人からは「東京にいるのに北海道のもの頼むの?笑」みたいなツッコミを受けたものの、自分はドリンクとかでもこれなんですか? みたいなやつに挑戦していって世界を広げていくタイプなので...... みなさんも各々挑戦してみるといいのではないでしょうか(投げやり)。
3位 八女茶とマスクメロンの利休ヴァシュランパフェ / Remake easy(3500円)
Remake easy(2)。これは5月の月替わりのパフェ。一番目を引く聳え立つ棒状の物体は新茶を混ぜて焼いたメレンゲで、どうやら焼いたメレンゲをアイスクリームとかコンポートとかとあわせたスイーツをヴァシュランと呼ぶらしい。ヴァシュランはふつう層状にアイスとかクリームをサンドする器としてメレンゲを使うらしいんだけど、これはパフェ用にアレンジしてるって寸法ですね。
しっかり緑茶の甘さと香ばしさが伝わりつつもあくまでフレッシュな生クリームや、コンポートになっているのに新鮮なメロンの組み合わせが面白くて、メロンなのに和な感じ、メロンの瓜の部分が緑茶とあわさって洗練された日本のスイーツって感じになっていてよかった。食べたの2ヶ月前とかなのであんまり覚えてないんですけどこのパフェはオリーブオイルも使っていて、たんなる甘さと緑茶の渋さ・香ばしさだけじゃなくて味全体のトップの部分にオリーブの青々しさも乗ることで全体として複雑な味わいになっていて、それがよかったような記憶がある。ほんとにどれ食べても満足度が高いのですごいな~という感じ。
ペアリングのカクテルもメロンと白ワイン、お茶~とかをベースにしたカクテルにエスプーマ(泡、ムースみたいなやつ)になってる新茶が乗ってオリーブオイルが垂らされていて......とパフェと同じようなことをドリンクでやっていて、こっちは生クリーム相当のものがないので苦みとフレッシュさが前面に来るんだけど、これも面白かったです。おいしい・完成度が高い・高い、くらいしか言うことないので暇になってきますね。次行きます。
4位 マスクメロンのパルフェ / デニーズ(869円)

なんと4位には庶民の味方ファミリーレストランはデニーズからのランクイン。 コスパと味のバランスが本当に優れてる! これより一回り大きいサイズの「マスクメロンのザ・サンデー」(2178円)もあったんだけど、食後だしちっちゃくていいかなあと思ってこっちにしたんだけど、サンデーだったら相当満足できると思います。
メロンに生クリーム、バニラのアイスクリーム、グラノーラみたいなやつ(食感要員)と「アイスと生クリームと果物さえあればベース80点は取れますからね」みたいなパフェの基本どころをしっかり抑えつつ、メロンのジュレとかソルベとか色々入っていて「メロンのあらゆる魅力であなたを満足させますよ!」という感じがすごい。あと食べたとき気づかなかったんだか印象が薄くてもう忘れてるんだかわからないんだけど、調べたらマスカルポーネのクリームも入ってたらしい。パフェってこういうのでいいですからね、というベースをちゃんと抑えたうえでさらに手数を重ねているところは本当にこれで十分なんじゃないかなって感じで、これがこの値段で食べられるんなら世にあるパフェ専門店の半分以上はいらないんじゃないかな、とまで思う。これをなせるのは東日本を中心に広く店舗を展開しているファミリーレストランという性質上、安定したよい品質の材料を安価に調達できるしっかりとしたサプライチェーンを構築できているからだろう。松のやが大抵の大衆食堂より安いのにおいしいのと一緒だ。もっといえば大量生産してる大手のオーディオ機器のほうがニッチ向けの本当に質がいいんだかわからない"ハイエンド"モデルより品質がよかったりするのとも一緒だ、ともいえる。富が富をつくり、おいしいパフェもまたその構造のなかでつくられている......
ちなみに調べたら上にラズベリーが乗ってるようなんだけど、私のは店員が乗せ忘れたのか乗ってなかった。そこは考慮に入れず、順当にいいパフェだったのでこの順位です。
5位 長崎県産茂木枇杷のパフェ / タカノフルーツパーラー(2640円)

老舗タカノフルーツパーラーに初訪問したらビワのパフェがあったので食べた。ビワのパフェなんて見たことないので即決で頼んだのだけど、何故この順位だったのかをさっそく端的にいえば、値段の割にそんなにおいしくなかったから、が正直なところになる。うーん。
私の祖父の家にはビワの木があって、そこで生(な)っていたビワ(だと思う*)を小さいときによく食べていたのだけど、あのビワの独特の甘み、酸味、みずみずしさはあまりせず、これってシロップ漬けのシロップの味じゃない? みたいになっていたのがかなり残念だった。ビワをパフェにするならもっと新鮮なビワと生クリームでお互いを引き立たせるようなよいパフェがつくれるんじゃないのかなと思うんだけど、期待を下回ってしまった感じ。新鮮で質のいいビワを東京で調達するのって難しいのかな。上に乗ってる枝みたいなやつはパイ生地かなにかを飾りにしたものだと思うんだけど、水分を吸ってか食感もよくなく、味もしないので何? という感じになっていた。向かいでマンゴーパフェを食べていたひとのマンゴーを食べたらおいしかったので、ものによってクオリティに少なくないばらつきがあるタイプのお店なんだと思う。いちごのパフェとかはふつうにおいしそうだった。
あと、建物自体が非常に面白いので、そういう点でも一度は行ってみると楽しいと思う。紫色のコンテナが積み上がったみたいな形の外壁とか、写真の奥にも写ってる高度経済成長期に流行ったんだろうなって感じのデザインの金属フレームの椅子、アーチ型の窓の壁、半透明だったり透明だったりするガラスの仕切りで区切られた空間と、どれもこれが「モダン」で「新しい」とされていた時代の残り香を感じるデザインで、いまでも十分賑わってはいるのだけどノスタルジックな感じがある。リミナルスペースとかが好きなひととかも楽しいんじゃないかな。
*自信がないのは自分でその生っているビワを摘んだことは一度もなく、いつもこたつ机の上に置かれた祖父の家でしか見たことがない小さいアルミのボウルに積まれた状態、もう皮を剥けば食べられますよという形でしかそれらのビワを見たことがなかったからで、そのビワが本当に庭で取れたものなのか、誰かからもらったものなのか、あるいはスーパーで買ってきたものだったのかという情報は私の記憶のなかにはない。これは美味いねとかなんとかいいながら片手間の将棋で父親なり祖父なりを負かしていれば十分に子どもという役割を果たせていた時代の記憶というのは得てしてだいたいそういうものだろう。
6位 チョコレートバナナパフェ / 喫茶ロッカ 800円

大宮駅東口から徒歩2分くらいの場所にありつつも、細い通りの2階に位置しているので意外と穴場な雰囲気が出ているレトロな喫茶店ロッカで提供しているチョコレートバナナパフェ。
とくに貶すところもなく、クリームにチョコソースがかかっていてバナナがあって、という本当に見た目通りの味がする。これで800円なのでまったく文句もないのだけど、延々この味だとかなり重くなってしまうので自分は二度目はないかな......という感じ。これが好きなひとは大満足だと思う。プリンが乗っていてフルーツのソースとかも入っているパフェもあって、そっちも1000円くらいだったのでそっちなら私も満足するんじゃないかと睨んでいます。ケーキとコーヒーのセットとかもかなり安く、定食メニューも相当リーズナブルでボリュームがあるみたいだったので、また寄る機会があれば夜ご飯も食べてみたい。レトロな内装と程よく狭い隠れ家的な感じが魅力なものの、全席喫煙可なのでそこは要注意。
7位 イチゴノミ / Parfaiteria beL 渋谷 3180円

堂々の最下位は渋谷のパフェテリアbeLのイチゴノミ! おめでとうございます。数々の名誉ある賞。これはほんとうにあんまりだった!!! いちごもあんまりフレッシュじゃなくてそこにあるだけって感じで、左上のクリームみたいな白いやつはただメレンゲを焼いたやつなのでおいしいとかおいしくないとかじゃない(ただのメレンゲなので)。奥に2本そびえている緑と白のチョコもただの薄いチョコなのでそうですか、という感じで、ごぼうチップも刺さってるんだけど、これもそうですか、という感じ。なんでごぼうチップを入れたかったんだろう。個々の食べ物が「乗ってるだけ」って感じなので、それぞれがどう食べ合わせてきによくて、どうマリアージュさせてひとつのパフェという体験を提供しようとしてるのかが全然わからない。たまたま通りがかった知らないひと同士で組体操をしてるみたいな感じで、いったい何のために......? というパフェを食べていてあんまり感じたことのない感情になった。
一番面白いのは写真中央右にある緑色の球体なんだけど、これは「構成」(パフェを注文すると下のような洒落臭いカードが渡される)によると、「玄米茶球体」らしい。ほんとにただの球体なんだ。球体ってなんなんだ。あとその下にも書いてあるようにフランボワーズの球体もあるんだけど、これら球体兄弟は味の薄いゼリーみたいな感じでほとんど無味なので、パフェとしても全体的に無味に近いものが寄せ集まっている感じになっている。私としてもそれをひとつづつ食べていく初心者用のチュートリアルミッションみたいな感覚になっているので、クリアしたら3000円とか請求されてびっくりしてしまうことになる。3000円!!?!?!?!?
やっぱり間を埋めるような生クリームやアイスの類がないので味の薄いものひとつひとつがそれぞれパフェという「全体」に何も寄与していないのが問題で、こんなパフェもあるんですね~という得難い経験だった。私がとにかく会話が大好きな会話モンスターなので一緒に入った友人とはこのパフェとは関係なくずっと様々な会話で盛り上がっていたのだけど、「このパフェおいしいね......」の会話デッキだけを見込んでこのお店に来ていた場合、ちょっと厳しい戦いになるんじゃないかと思う。
あと書いていて気づいたんだけど、昔食べて「う~んパフェって生クリームと果物さえおいしければ80点は固いのになぜ......」と思った札幌のパフェ屋さんの姉妹店みたいで納得しました。パフェは......もっとおいしくなれます!!!

講評
2026年も半分を過ぎたこの時期にあって、このタイミングで5月に食べたパフェの総合ランキングを開催できたことを非常に喜ばしく考えている。どの選手も各々の個性を光らせ、自身が描きたいもの、そこにおいてどのようなパフェが実現できるのかを真剣に描いてくれていたのではないかと思う。かのアンドレ・ジットは« Le parfait est ce qui n'est plus à refaire. »、日本語にすれば「パフェとは、もはや作り直す必要のないものである」と述べている。選手諸君の作り上げたパフェは、作り直す必要のないものだっただろうか。自身のパフェ道について、いま一度考えてみてほしい。
上位にRemake easyが2つも入ったのは、やはり実力の差が出たというところだろう。高い価格設定であることに胡座をかかず、パフェというひとつの全体性を丹念に演出し、かたちづくることに余念がなかった。それゆえにこの順位を得ることができたのだと思う。今後も励んでほしい。
Remake easyのあいだに食い込むことができた花のある棲家は今回極めて健闘していた。パフェはパフェそのものだけでなく、価格帯、店内の雰囲気を含めた全体芸術であることを忘れてはならない。その点で今回、花のある棲家は上手い采配を見せたと言えるだろう。また、ここにおいては大衆向けのレストランたるデニーズが4位に入ることになったのは、デニーズ以外の諸君にとっても得るものが大きい結果だったのではないか。パフェがひとつの芸術であったとしても、こと飲食店という形態におけるコモディティとしては、それは芸術のための芸術であってはならない。パフェをクライアントを喜ばせるひとつの手段としてみたとき、それが観客に伝わっているのか、そのために手をつくしているのかは、観客側にも伝わっている。そこにレストランも専門店も差はないのだということを留意してほしい。
極めてよい戦いを見ることができて、今回の結果は私にとっても刺激的なものだった。第二回が開催されるとき、どのような顔ぶれが揃い、どのようなパフェを見ることができるのか。楽しみにしている。
