今年買った面白そうな本ベスト(2024)

 年の瀬ですね。大晦日ですね。みんなTwitterやそれぞれのプラットフォームで今年読んで面白かった本ランキングなんかを挙げてますね。
対して私は今年もたくさん本を買ったもののぜんぜん読まなかったので、買った本のなかで面白そうな本20冊を選びました。これでも選び抜いた結果の冊数です。
集計対象は私が今年の1月1日から12月31日に買った本のうち、読み進めていない本とします(十数ページでも読み進めていた場合は含めない)。
もちろん出版年は不問とし、みなさんご存じな本からそうでもないだろう本まで、買った本のなかから独断と偏見で選んでいきます。読んですらないのに客観性があったら怖いだろ。
その本の「面白さ」を保証するものではなく(もちろん読んでないので伝えられない)、「面白そうさ」を伝えるものになる、予定です。
ちなみに紹介は買った順です。これは禊なので。

1. イーディス・ウォートン『幽霊』作品社, 2007

 ウォートンは海外文学好きにはたぶん有名だと思うんですけど、自分はまったく読んだことがなく、ちょうど安く手に入ったので――とまで書いたらふつう「読んだ」しか続かないんだけど、読んでない。あとこれが19回続きます。この記事本当に大丈夫?
 日本で独自に編纂された短編集らしいのだけど、いま出版社HPをみると「すべての「幽霊を感じる人(ゴースト・フィーラー)」のための、珠玉のゴースト・ストーリーズ。」とのことで、表題作の「幽霊」も現代はGhostsとのことだし、For the GHOSTsがすきなひとはそれつながりで読んでみるのに恰好な本なのではないかという感じで読みたい欲がどんどん湧いてくる。なんで読んでなかったんだろう。トップを飾るにふさわしい、面白そうな本ですね~(投げやり)。どんどん行きましょう。大晦日当日にこの企画を思い立って書き始めてるので、急いで今年中に禊を終わらせる必要がある。

2. ロジャー・シャタック『祝宴の時代:ベル・エポックと「アヴァンギャルド」の誕生』白水社, 2015

 「十九世紀末から第一次大戦勃発までの「ベル・エポック」と呼ばれる時代。史上稀に見る数々の芸術運動や芸術思潮が生まれたこの時期を、著者シャタックは「祝宴の時代」と呼び、ほぼ同時期に活躍した四人の芸術家に着目する。アンリ・ルソー、エリック・サティ、アルフレッド・ジャリ、ギヨーム・アポリネール。一見ジャンルもさまざまな四人は、当時の美術・音楽・文学界に与えた衝撃と後世への影響から、ひとつの時代を画したと言ってよい。本書は、これまで見過ごされてきた四人の共通点に光を当て、彼らが我知らず体現した「アヴァンギャルド」誕生の背景を鮮やかに読み解いていく。」←めちゃめちゃ面白そうじゃないですか? ぜったい読んだほうがいいと思う。

3. デイヴィッド・A. ミラー『小説と警察』国文社, 1996

 文学研究でミラーといえばヒリス・ミラーのほうが有名な気がするんだけど、こちらはD.Aミラーで別人。翻訳は『(見えない)欲望へ向けて』等でもおなじみの故・村山敏勝さんで、氏の守備範囲を反映するようにこの本もクィア批評や脱構築批評を取り入れた著作になっているらしい。前々から読みたかったところ運よく手に入れられたんだけど、まだ読めていない。『小説と警察』というタイトル通り、フーコーの言う権力論(おそらくフーコーがフロイトの第二局所論から借用したところの権力の内面化てきな話の方だと思う。偏在する方って批評には使いづらそうじゃない?)を小説の読解にあてていくみたいなもののようで、以下のように目次からおしゃれで目に楽しい。こういうスノッブを浴びるために本読んでるところありますからね。荒涼館を読んでないのでこっちも読んでなかったのかもしれない。荒涼館もことし岩波文庫のやつを揃えたので、読む必要がありますね。ナボコフの文学講義も荒涼館を取り扱うから荒涼館読んでから読もうと思っててまだ読めてないという話もあり……
目次はこんな感じ
序言 けれど警察は……
第一章 小説と警察
第二章 ロマン・ポリシェから警察小説へ――ウィルキー・コリンズ『月長石』
第三章 規律は声色を使いわける――官僚制、警察、家庭、『荒涼館』
第四章 いつも通りの小説――トロロープ『バーチェスターの尖塔』
第五章 狂気の檻《ラ・カージュ・オ・フォール》――ウィルキー・コリンズ『白衣の女』のセンセーションとジェンダー
第六章 秘密の主体、公然の秘密

4. ラモーナ・オースベル『生まれるためのガイドブック』白水社エクス・リブリス, 2015

 タイトルのよさで買ってしまう本ってありますよね。エクス・リブリスならまずそう外れもないだろうし、みたいな理由で買った本のひとつです。表紙も赤くてかわいくて、ちょっとクリスマスっぽいので一週間前とかに読んでたらよかったんじゃないかと思います。

5. フェリックス・ガタリ『分裂分析的地図作成法』紀伊國屋書店, 1998

 ガタリ単体で書いてる本もけっこうヤバいの多くて面白いよ~みたいな話を以前聞いて興味があって、安く手に入ったので買った(2)。ガタリは今年単著のガタリ論で入門書の『フェリックス・ガタリの思想: 生の内在性の哲学』が出たりしていて、研究対象として整備されてきた感じがありますよね。恐ろしいことにそっちの本も積んでます。ガタリはデジコレで『東京劇場 : ガタリ、東京を行く』とか週刊本の『光速と禅炎 : agencement'85』とかが無料で読めるのもけっこうアツいなと思ってます。

6. 青崎有吾『地雷グリコ』KADOKAWA, 2023

 もちろんミステリに真剣だったころに青崎さんの本はほとんど読んでいて、いまWikipediaの著作一覧を見ても単行本で読んでないのはここ数年の4冊しかないくらいなんだけど、その一冊ということになる。sari-sariの掲載時から知ってはいたところもあって、去年の発売当初からタイムラインを眺めていて面白そうだな~と思ってて、「そろそろ各賞を取ったりしそうだしいまのうちに読んで高みの見物としますか……」と買ったのち、驚くべきことに読まなかった。読む機会を完全に逸してしまった感がある。つべこべ言わずいま読めばいいんですけど…… 今年出たミステリで言えば冬期限定もまだ読めてないため、ミステリ大好き人間だったあの頃の私はどこに……という隔世の感がある。エンタメなんだしつべこべ言わずに読んだほうがいい

7. 長谷敏司『天になき星々の群れ: フリーダの世界』角川スニーカー文庫, 2002

 友人からおすすめされたので買った本。長谷敏司さんの本はそれ以外も何冊も積んでる前科があるんだけど、よく考えたら円環少女積んでる時点で1冊増えたところでどうということもないか…… 帯付きだとスニーカー文庫のピンクの帯にデカい文字で
「殺して あげる。
 好き だから。」って書いてあってめちゃめちゃヤバいので多分めちゃめちゃ面白いんだと思います。ぜったい読みたい。

8. ジョルジョ・アガンベン『言葉と死:否定性の場所にかんするゼミナール』筑摩書房, 2009

 アガンベンちゃんと読んだことないんですよね……と思いながらとくに気になるテーマ、タイトルだったので買ったもの。否定性といったらヘーゲルでしょという勘に外れず精神現象学の話もするらしい。読書メータの数少ない感想を見てほしいんですけど、全員のレビューが「え……面白そう……」という感じで、2人のレビュワーがとにかく絶賛している「第七日目」でいったいどんなことが語られているのかめちゃめちゃ気になってます。アガンベンは『涜神』という本も今年買って、白い装丁がとにかく綺麗で素敵な本だな……と思いつつこちらも読めていないため、読みたいですね……

9. 陽史明『四柱推命・実践と理論 実践が理論を造る!』パレード, 2011

 四柱推命を学んでみたくて買った本。聞いたことない出版社すぎる。去年、会社のひとに占ってもらってけっこう的確に当てられ(結果的には今年の退職を含めて当てられたと言って過言ではない)、かなり驚いたという経験があって、あとで聞いたらそのひとが使っていたのが四柱推命だったのでとりあえずと思ってこの本を含むいくつかの本を買った。結果的には現在に至るまで一冊も読めていないものの、興味がなくなったわけではないのでそのうち読んで占い師として開業します。

10. チャーリー・ジェーン・アンダーズ『永遠の真夜中の都市』創元海外SF叢書, 2022

『空のあらゆる鳥を』でネビュラ賞・ローカス賞・クロフォード賞を受賞した作家の本で、そっちはタイトル見たことあったな~みたいな感じだったものの、こちらもローカス賞受賞・ヒューゴー賞候補作だったらしい。帯とかみる限り若干百合SFっぽい雰囲気もしたので買ってみました。物語ってなにが語られているのかが読まないとほとんどわからないし自分ができるだけ前情報を入れずに読みたい派なこともあって語ることがなにもないですね。

11. ルーシー・ヒューズ=ハレット『ダンヌンツィオ 誘惑のファシスト』白水社, 2017

イタリア詩の伝統を受け継ぐ「詩聖」とも評された近現代イタリアを代表する文学者でもありながら、ムッソリーニが弾圧の方法を学んだというほど強い影響を受けたファシストでもあった人物がいた、という話だけでもだいぶ面白いのだが、そんなダヌンツィオを生き生きと描いた評伝とのこと。出版社サイトに「イタリアの国民的詩人にしてナショナリストのデマゴーグ、戦争の英雄にして色事師……いくつもの貌を持つ奇才のスキャンダラスな生涯に迫る、評伝の決定版。」と書いてあって、これは面白そうだな~~と思って買ったはいいものの、670ページの厚さに怯んで本棚から取り出すのもためらっているところがある。これを読んで自分もファシストから様々なことを学ぼうかな……

12. バレリア・ルイセリ『俺の歯の話』白水社, 2019

 まずタイトルが面白い。ざっとあらすじを読んでもぜんぜんピンとこないところがあって、「現実のフメックス社の工場労働者との共同制作でもある本書は、現実とフィクション、現代アートと文学を融合させ、読者を煙に巻き、思わぬ結末へと導く仕掛けに満ちている。世界15か国で刊行、メキシコ出身の新鋭による斬新なコラボレーション小説。」って書いてあるからたぶんウリポてきな作風なんじゃないかと睨んでいる。
目次とか本当にそんな感じがするし、実際めちゃめちゃ面白そう。これ白水社なのにエクス・リブリスじゃないのがかなり意外で、なにか理由があるんですかね? 下が目次です
第一の書 物語(はじまり、なか、おしまい)
第二の書 誇張法
第三の書 比喩法
第四の書 循環論法
第五の書 寓意法
第六の書 省略法
第七の書 年表

13. 福嶋伸洋『魔法使いの国の掟 リオデジャネイロの詩と時』慶應義塾大学出版会, 2011

 以前から気になっていた本。博論のタイトルに『魔法使いの国の掟』ってつけるの素敵すぎないですか? 破格なのはタイトルだけではなく本文もそうで、一章の冒頭の文章がすごいので読んでください。 第一章の冒頭の文章 詩を対象にした論文だとはいえこんな詩情にあふれる文章書いていいんですか? しかも冒頭で?という文章で博士論文が通ってるのは、間違いなく文章力と論文力がしっかりとある内容だったからなんでしょうね……私はまだここ以外読めてませんが……  ちなみに上の文章の画像は以下の外語大で公開されてる博論から取ってきたもので、博論自体は左のリンクから無料で読むことができる。ただ、本の文章と比べると上の箇所だけでそこそこ言葉遣いとか漢字のひらきとか細かい語句の挿入とか違いがあるので、本にするにあたってけっこう手は入ってるみたいですね。間違いなく面白い本だろうと思うので早く読みたいです。

14. ジャン=クレ・マルタン『哲学の犯罪計画: ヘーゲル『精神現象学』を読む』法政大学出版局, 2013

「この世界の起源にある不穏さ、あるいは歴史の転機の契機のなかにある不穏さを、哲学はつねに見いだし、果てはその不穏さを自ら組織し、拡大し、遂行する。ドゥルーズ論で著名な哲学者が、ヘーゲル哲学を存在と生成のドラマとして、犯罪、殺人という言葉を主題とする「犯罪計画」として変奏し、『精神現象学』の運動をダイナミックにドラマティックに描き出す。前代未聞のヘーゲル論の誕生。」とのことで、めちゃめちゃ面白そうじゃないですか? ドゥルーズ論を書いててヘーゲルでも単著を出してる、みたいなひとってほかに見たことがない気がしていて、たとえばスーザン・バック=モースはパサージュ論の本とヘーゲルの本を書いてるけどそんなにそのふたつはそこまでかけ離れてるってほどでもない気がするし。まあどちらかといえばトンデモ本に近いヘーゲル読解なんじゃないかって気がするものの、それはそれであえてやってるんだろうこういう本はとにかく面白そうですよね。精神現象学を読んでから読もうと思ってたので当然読めてません。

15. アントワーヌ・コンパニョン『第二の手、または引用の作業』水声社, 2010

 た、タイトルがかっこよすぎる…… 引用はいつ、どこで、なぜ始まったのか? をアリストテレスからボルヘスまでたどって分析して「書くこと」の本質に迫る画期的なエクリチュール論(帯から引用)とのことで、そんなのめちゃめちゃ面白そうですよね。ちらっと目次を見ると序から「シークエンスI」~「シークエンスVI」と続いて、最後に「この尻尾はこの猫のものではない」っていう章で終わっているらしく、お前が優勝だ……という感じがある。やっぱりこういうのが好きすぎるんですよね。あたしも自分の卒論の最後の章を「ふたたび都市を歩く」にして終わったりしてるし…… ぜったい面白いので絶対読みたい

16. アンガス・フレッチャー『アレゴリー:ある象徴的モードの理論』国文社, 2017

 高山宏セレクション〈異貌の人文学〉のうちの一冊。近代のシンボル優位に対してアレゴリーの復権を謳った本とのことで、「ギリシャ・ローマの古典、聖書釈義から、『神曲』、『妖精の女王』、シェイクスピア、ホーソン、カフカ、さらには『一九八四年』、『蠅の王』、SFに至るまで、脈々と受け継がれたアレゴリー文学の系譜を自在に参照し、その多様なかたちを示したフレッチャーは、アレゴリーを「思考の仲介者」として評価し、その宇宙的スケールを絢爛と語っていく。テクストに体系的に註釈を加えていくモードであるアレゴリーは、宗教的、哲学的、文化的な諸信念の混淆へと向かう。アレゴリーは「放逐せず、結集させる。同時に多様な起源、多彩な知的スタイルの感覚を保持する」。」とかとか。近現代の作品まで(とくにSFなんかも含んで)文学なりを語った人文系の大著ってあんまりないと思うので、面白そうだな~という感じがある。「宇宙的」って言葉が使われてるのがちょっと一昔前の人文学感というか電波的な感じがしなくもないところはあるけど、そのくらいドライブ感があるならそれはそれで面白そうみたいなところもあってむしろ加点ポイント入りますよね。

17. ジョアン・コプチェク『<女>なんていないと想像してごらん』河出書房新社, 2004

 ジジェク派の2大巨頭のコプチェクのずっと手に入らなかった本(もうひとりはジュパンチッチを想定しています)。タイトルはもちろんラカンの有名なテーゼ「女は存在しない」から。こちらも共訳に『小説と警察』も訳していた村山敏勝さんが参加していて、その時代の出版物っていう感じがする。コプチェクの一冊目の『わたしの欲望を読みなさい』は翻訳が1998年、先の『小説と警察』が1996年、ジュパンチッチの『リアルの倫理』は2003年で、村山敏勝さんの逝去(2006年)にともなってここらへんのジャンルの本ってぜんぜん翻訳されなくなってしまった感がある(訳されてますか?)。現状冒頭1ページを読んだ状態で止めてしまっているのですが、やっぱりこのタイプの文章って本当に面白いよな~と思うのでもっとジジェク派のひとたちの翻訳が進んでほしいものです。冒頭数行からフルスロットルで面白いのでちょっと引用。 「倫理をめぐる問いが再び理論における最優先の課題になりつつあるいま、誰もが――大部分はカントを復権させたがっている人々だが、そういう人たちをも含めて――カントに投げつけてやりたい石の一つや二つは持っているだろう。なかでもラカンが投じる石の効果は比類なく、カント思想という大建築物に穴をうがつほどのものだ。ラカンがカントに投げつける石塊――「ポーランド万歳、というのも、ポーランドがなければポーランド人は存在しないだろうから!」――は、オブジェ作品に用いる素材でも拾ってくるかのように、アルフレッド・ジャリの『ユビュ王』から無造作に取ってきたものだ」

18. 藤本哲明『attoiumani_nizi』思潮社, 2023

 詩集です。タイトルがローマ字でアンダースコアが入ってて、と、見たことのない雰囲気のタイトルに惹かれて買ってみたものの、詩集って小説にもましていつ読んだらいいのかわからないんですよねという恒例のパターンに入ってしまい、読めていません。装丁も素敵だしきっといい本なのだろうとは思う。今年は松本圭二のアマータイムとかも手に入ったのだけど読めていないので、来年は読めるといいなあと思っています。

19. 木石岳『歌詞のサウンドテクスチャー:うたをめぐる音声詞学論考』白水社, 2023

 歌詞ってどうやって書くんだろうとか歌詞ってなんなんだみたいなことをさいきん考えていて、ちょうど歌詞について書かれた本として評価が高かったので買ったもの。これは買ったのが比較的さいきんなので近いうちに読むんじゃないかと期待されている。でも、ここに挙げたすべての本も、去年やそれ以前に買ったすべての本も、買った直後は近いうちに読むんじゃないかと期待されていたんですよ……(意味がわかると怖い話)

20. ユーディット・シャランスキー『失われたいくつかのものの目録』河出書房新社, 2020

 ブックオフで装丁がめちゃめちゃきれいだったので買った本。タイトルも綺麗で見覚えがあるような気もするんだけど、あ~あれかという引っかかりがないのでなにかと混同してるんだと思う。「すべての本と同じように、本書もまた、何ものかを生き延びさせたい、過ぎ去ったものをよみがえらせ、忘れられたものを呼び覚まし、言葉をなくしたものに語らせ、なおざりにされたものを追悼したいという願いによって原動力を得ている」という本文からの文が帯に引用されていて、いや、本文を読む前になにかそれっぽいことを語るのはよくないな……ここに来てそんなことを言うんですかって感じだけど……

総評

 ここ数年毎年、年の瀬になって「今年もカスだったな……」と思うのを繰り返しているものの、その理由のひとつには、買った本なりゲームなり漫画なり、「読みたい/やりたい」と思ったものが手つかずで残っていることに対する無力感、脱力感、罪悪感みたいなものがあると思う。ろくに創作ができてないとか、他の大きな理由も確実に存在するものの、インプットに十分さを感じてないという感覚は根強い。今年も例外なくそうした一年になったということをここに再確認できた、と言ってもよい。ここには書いてないものの、しれっとピンチョン全小説のほとんどを揃えたりしていて、ここで挙げた20冊も氷山の一角としか言いようのない量の本を今年も買ってしまっている。本当によくないし、本当に本をもっと読んだほうがいい。来年は、本を読みます。

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